ヒンデミット セッションズ リゲティ20C独奏チェロ名曲集ウィスペルウェイ

ヒンデミット セッションズ リゲティ
20世紀独奏チェロ名曲集

リゲティ
・ソナタ(1948-53)
スカルソープ
・レクイエム for ’cello alone‘(1979)
ヒンデミット
・ソナタOp.25-3(1922)
セッションズ　
・6つの小品(1966)
マイエリング
・La Belle Dame Sans Merci (1992)

ピーター・ウィスペルウェイ(vc 1962-)

1993.6.8-11 オランダ　デルフトでのセッション録音

CD1枚　チャンネルクラシックス CCS7495
1995年発売　製造国記載なし

巨匠ウィスペルウェイ、30歳の録音、20世紀独奏チェロ曲名曲集。メインのヒンデミットの前後に、組曲を1曲ずつ配し、それを短い曲でプレ・ポストリュード的に挟むという、アーチ構造のコンセプトアルバム。

メインのヒンデミットは、擬古典的な形式の枠を借りて、表現主義のパッションが、気負わずに蠢く傑作。3曲目のラングザムが5分と長く、前後2曲ずつ短い1分ほどの曲を配するシンメトリーなアーチ構造の10分強の作品です。

前半の、「対話」と「カプリッチョ」の2曲からなる、リゲティの有名曲と、「イントロ」から「ルクス・エテルナ」まで、レクイエムに即した標題を付した6曲からなるスカルソープもすばらしいですが、後半2曲の存在感が圧倒的に強いです。

シェーンベルクの弟子で、ヒンデミットととも親交のあったセッションズの曲は、バッハ＋ヒンデミットのガチなパスティーシュ。ヒンデミット没の3年後に書かれた、約2分×6曲からなる作品です。

マイエリング(1954-)は、リコーダー協奏曲や「I hate Mozart」(1979)などで知られるオランダの作曲家。「la belle dame sans merci」は「美しい非情な美女」や「つれない女」などと邦訳される、イギリスの早世の詩人ジョン・キーツ(1795-1821)の詩が標題の10分弱の曲。

2曲とも、アクロバットな技巧に、ナチュに濃い情緒が馴染み、全体としては軽く聞こえるというコントラディクト。強烈な情緒が屹立する曲では成り立たないコンセプトで、セトリも勝因。耳を奪わるアルバムです。

ケース、解説に細かい汚れ、キズあり。当方の機器では再生に問題なし。素人保管。

よろしくお願いします。

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